NEWS&EVENTS

お知らせ・イベント

【LIFE PICNIC】Vol.8 「問いの冒険」イベントレポート

2025年2月21日(金)の夜に開催されたLIFE PICNIC 。2023年から始まった本取り組みも、今回で8回目となりました。

そもそもLIFE PICNICって??
様々な意味を持つ『LIFE』。生命、暮らし、人生。とっつきにくいテーマかもしれないけれど、誰にも共通でひとしくつながれるテーマ。LIFE PICNICは、そんな『LIFE』を探検するピクニック。おいしいものを片手に、ゲストのエピソードを聞いたり、ピクニック仲間と対話したり。私たちの周りにある当たり前をほぐしながら、その奥にある「自分の言葉」を見つける時間です。

今回は、コピーライター・世界ゆるスポーツ協会の澤田智洋さんをゲストにお迎えし、『問いの冒険』をテーマとして開催。参加者と一緒に「問い探し」の冒険に出かけました。

冒険前には腹ごしらえが欠かせません!
ということで本日もお馴染みのならまちパン工房okageさんのサンドウィッチをほおばりながら。

早速今回のテーマである『問いの冒険』について澤田さんから。

澤田さん 
「今回このようなテーマにさせてもらったのは、みなさんが普段どんな問いを持っているんだろう?という僕自身の純粋な好奇心があったからです。生きるとは、問いを持ってその問いに対して一人一人が自分なりの“答案用紙”を作っていく、というイメージだと思っていて、僕はそれにすごく興味を持っています」

しまださん
「問いに対する答案用紙を澤田さんの目線を借りつつ、みんなで冒険(深掘り)していくような時間になったらいいですね」

ここで、澤田さんのプロフィールをご紹介。
ニュース番組のコメンテーターやラジオのナビゲーター、『ガチガチ世界をゆるめる』『マイノリティデザイン』『ホメ出しの技術』などの本の執筆、広告・福祉・スポーツ分野での企画立案のお仕事など幅広い領域で活躍されています。

これらの仕事を含め澤田さんが人生の中で大切にしているのが「Q&I」という考え方。
 
澤田さん「僕は人生の中でいくつかコンセプトを持っているんですけどこのQ&Iがそのひとつです」

早速本題へと入っていきます。

Q&Iとは??

まずは「Q(Q=question)」について。
澤田さんが提案する“問いを立てる上でのアプローチ方法”は、
・ガチQ
・ゆるQ
・そぼQ
という3つの分類。

澤田さん
「問いといっても抽象度が高すぎますよね。『問いを立てよう』と言われると、どうしてもかたいものになってしまいがち。だけど、問いはもっとゆるいものもあっていいと思っています」

3つのQを解説する澤田さん

しまださん
「この前小学生に『青色と黄色はどう違うの?』という質問をされたんですけど、これはそぼQですかね?」

澤田さん
「そうですね、ゆるQ寄りだけどそぼQって感じですかね。それぞれの問いははっきりとした境界線があるわけではなくて、お互い重なり合っているというイメージですね」

続いてQ&Iの「I(I=idea)」について、、、Q&Aというのはよく聞くけど「I」ってどういうこと??

澤田さん
「企画などを考える時、みなさんアイディアを出すことに苦手意識を持っていることが多いんですね。でもそれって問いに対するアイディアを『Q&A』、つまり唯一の答え(A=Answer)であると思い込んでしまっているからだと思います。『答えじゃなくていいんだ!』という認識をもてれば、アイディアを出すことへのハードルが下がるように思います」

しまださん
「問いに対する正解じゃなくて、アイディアくらいのゆるさでいいんだ!と思えれば、自分の考えを言う怖さが減って、色んなアイディアが出てくるのかもしれませんね!」

澤田さんの「問い」

では、「Q&I」を大事にする澤田さんはどのような問いを持っているのでしょうか。

澤田さんが代表を務める「世界ゆるスポーツ協会」でもこの「問いを立てる」ことが重要なのだとか。「ゆるスポーツ」とはその名の通り「スポーツ」を「ゆるめた」もの。例えば、試合中500歩しか動くことができない「500歩サッカー」。運動量の多いイメージのサッカーですが、「500歩サッカー」ではむしろ動きすぎてはいけない競技、「ゆるスポーツ」になるわけです。

この「500歩サッカー」は障害のある人を起点に作られたわけですが、その発想の根底には「ガチQ」があったそうです。ここのガチQとは、「こまめに休息を立てないといけない心臓病の少年がサッカーをするにはどうしたらいいか?」

澤田さん
「問いを立てる上で材料となるのはM(モヤモヤ)。日常生活を送る中で感じるモヤモヤを問いに変換して、ちゃんと考えてみる。その問いを見つめることで、自分が人生において大切にしていることが見えてくるかもしれません」

「ガチQのように問いから新しいサービスが生まれる、仕事になるというものもありますけど、そうじゃなくてもいいんです。」

澤田さんのゆるQの一例
それを解決する「地球キャップ」というアイディア

様々なQや面白いIが浮かぶ澤田さんに対して、参加者からそぼQがあがります。

そぼQ「どうしてこんなユニークなQがたくさん浮かんでくるんだろう???」

澤田さん
「考えている時の『楽しい』が軸になっている気がします。面白いQが浮かんで、面白いIを考える。それだけで満足なんです(笑)そこに自分なりの哲学を埋め込めますからね。あとは、自分がぼんやり考えていたアイディア、それを形にしている人を見ると悔しくなるんです。その悔しさがバネになっていることもあります」

「問い」集め・共有タイム

ここからは、澤田さんからのヒントをもとに、各自で「3つの問い」を出していく時間。

あるQはたくさん浮かぶけど、あるQは全然浮かばない、、、など、頭を抱えながらも3つのQを絞り出していきます。辺りを見渡してQがないかな〜とぼんやり考えている参加者もいらっしゃいました。

参加者の皆さんの問いは興味深いものばかり。それぞれの個性が表れていました。

続いてみんなの問いについてグループでおしゃべりをしていきます。

グループで共有しあう中で、相手の問いから自分の問いが生まれたり、ある問いを起点にさらに深い問いが生まれたり、話がどんどん盛り上がっていきます。

澤田さんの「運命の問い」

著書『マイノリティデザイン』をはじめ、誰もが生きやすい社会を作る方法を模索する澤田さん。根底にある「運命の問い」についてお話しいただきました。

澤田さん
「障害を持った人たちが様々な発明を生み出している。僕はこの歴史的な事実から、『弱いって本当に弱いのか?』という問いを持っています。この問いを持ってから社会の見え方がガラリと変わって、人生が大きく変わったんです。まさに『運命の問い』という感じです」

「問いを持っているとその問いに答えるべく、スキルを身につけたくなる。このままじゃダメだっていう気持ちになるんです。学ぼうという意欲が自然と湧いてきます。これが学びの本質だと思っています。」

「ただし、『運命の問い』に固執しすぎなくても大丈夫。違うなと思ったら新たな問いを探せばいいんです。」

最後に、参加者の皆さん一人一人の「大切な問い」を付箋に書いて共有し合いました。

みんなの「大切な問い」をじっくり眺める参加者の皆さん

まとめ「人生は自由研究」

澤田さん
「これからの時代、仕事はAIがしていってくれるわけですから、私たちに残されているのは自主的な自由研究をすることだと思います。そのために『問い』という研究対象を持つ、その参考書は社会です。そんな風に自由研究をするように生きていけたら面白いですよね。」

新たな『問い』を見つけたり、自分の中に眠っていた『問い』を掘り起こしたり。その『問い』をきっかけに自分の人生観を見つめたり。様々な気づきや発見のある時間になりました。

編集後記

自分自身の価値観を普段何気なく考えていた私にとって、「問い」から捉えるという視点は新鮮でした。「問いの冒険」をする今回のセッションは、ゲストと参加者が一体となって、真剣に「問い」と向き合う姿が印象的でした。そんな中でも斬新な問いやアイディアに笑いが溢れる。ゆるいけれど深い時間だったように思います。
(BONCHIスタッフ 清結菜)

次回予告

次回のLIFE PICNICは6月13日(金)開催予定
ゲストは発酵メディア研究者のドミニク・チェンさんです。テーマはただいま検討中!
ぜひご参加ください。

  1. ホーム
  2. お知らせ・イベント
  3. 【LIFE PICNIC】Vol.8 「問いの冒険」イベントレポート